あと少しの勇気がなかった…

中学生の頃、同じクラスの男の子のことが好きでした。私の態度は、結構あからさまだったようで、周りの友人やクラスメイトのほとんどが、そのことに気付いていました。

その男の子と同じ班になった時は、飛び上がって喜びました。班が同じだと、給食も掃除、理科の実験などあらゆることを一緒に行ないます。だから、話す機会も増えて、彼のことがますます好きになりました。

そんな時、他のクラスの女子に睨まれたことがあります。その子も、彼のことが好きだったようで、噂が流れて、私のことをわざわざ見に来たそうなのです。今思い出しても、女というのは、たとえ中学生であっても、女なのだと思います。あの時の視線は、本当に怖かったです。

班変えは、確か一学期毎に行なわれていたと思います。彼とたくさん過ごせるのも、あとわずかと思った時、急にさみしくなりました。お喋りをしながら掃除をしたり、くだらないことで笑い合ったりするのも、もう最後という時、彼に自分の気持ちを伝えたいと思いました。

でも、どうやって伝えれば良いかも分からず、拒絶されたら今の関係が崩れてしまうとも思うと、あと少しの勇気が出せませんでした。そして、別々の班になる日が来たのです。

班が変わった日、やっぱり彼がいないと、学校自体も面白くないと思いました。元気も無くなってしまい、友人にも心配を掛けました。

すると、その日の放課後、彼が一緒に帰ろうと誘ってくれたのです。私と彼は、家が近く、しかも学校から遠かったので、かなり長い時間を2人で過ごすことができました。

そして、彼から時々一緒に帰ろうと言ってもらえたのです。私と同じ気持ちでいてくれたのかと思うと、すごく嬉しかったです。

その後は、時間が合えば一緒に帰っていました。たまに寄り道をして、おやつを食べたり、遠回りして帰ったりしていました。でも、それをからかう人もいました。お互いにお年頃だったので、気にし出したら、次第に距離が離れて行きました。元々、付き合っていたのかどうかも分かりませんし、自然な流れだったのかもしれません。

違う高校に進学してからは、もう一切会うこともなくなりました。私に、あと少しの勇気があれば、違った未来があったのかと思うと、後悔もしています。